医療業界における派遣の課題

医療関係の派遣は徐々に認知される傾向にあり、全体的な人員不足など慢性的な問題を解消する対策の一つとして注目を集めている。

特に看護師に関しては特に人材が枯渇しており、育児や家事を担う女性たちの活躍が期待されている。

ただ、このような医療従事者の派遣の問題点として指摘されているのが、職種が限定されている点と未だに派遣そのものが認められていない点が挙げられている。

実際、医師は基本的に派遣が禁止されている他、看護師の派遣は限られた条件でのみ適用がOKとされている。一般的な企業と同じような形で勤務できる派遣制度は未だ普及しておらず、派遣サービスを利用したい人や人員不足に悩んでいる人たちの問題解決には至っていない。
この問題に関しては、徐々に派遣の需要が拡大して、国側が柔軟に対応してくれるようになることを期待するしかないだろう。

そもそも、医療従事者の派遣が認められたのは、2004年3月に労働法が改善されてからのこと。
それはあくまでも紹介予定派遣に限ったものとされており、通常の派遣サービスはまだ法律上は認められていない。加えて他にも様々な規約があるため、医療系の派遣に興味がある場合はまず医療業界の派遣の条件を把握しておいた方がいいだろう。

医療従事者の派遣の条件を限定してしまっていることもあり、人材派遣サービスを支援する機関もそこまで増えないという悪影響が起きてしまっている。ただ、これらについては法改正による改善が期待されており、今後の展開を待つしかないと言われている。

無資格でも働ける医療関係の職種

医療の職種は、医療事務や保健師、治験業務、看護師、薬剤師など多岐に渡っている。
人の命を預かる分野だけに、国家資格や医学の専門知識が求められる職種は多いが、医療事務・病院受付であれば無資格でも仕事を受け付けている。

もし医療の事務職を希望しているのであれば、パソコンの基本スキルはマスターしておくべきだ。
また、病院の窓口業務を請け負うスタッフになりたいのであれば、患者に問診票を記入して貰うだけでなく、呼び出しや電話応対、診療の会計も担当するため、パソコン操作以外にコミュニケーション能力も求められる。
レセプト業務と呼ばれる診療報酬請求明細書を健康保険組合などに提出する仕事も担当する場合もある。さらに、看護師の事務作業をサポートする仕事があり、カルテを管理したり、入退院の手続きを行ったりする。

往診を行っている医療機関に就職した場合、車で医師を患者の自宅まで送る仕事があるケースもあり、その際は自動車の運転免許が必要になってくる。

これらの職種は、医療事務やメディカルクラーク等の有資格者は就職に有利だが、未経験者でも採用される事が多い。
特にパソコンのWordやExcelさえ使いこなせれば、採用の可能性が上がる。

医療事務は、命と救う仕事をサポートできてやりがいがあり、さらに病院の仕事ということで豊富も求人あり、普通の事務職より人気が高い傾向にある。医療の現場で役に立ちたいと考えているのなら、ぜひ専門的な医療事務の世界に足を踏み入れてみるといいだろう。